森林文化学習会 8月

R07年度学習会 ~八ヶ岳山麓で最盛期を迎えた縄文文化を知ろう~  [森林観察学習部会]

2025.8.7 8.21

5月1日から、今年度の学習会を開始しました。
今年のテーマは、今まで取り上げてこなかった縄文文化としました。
<今年度の使用テキスト>
「縄文時代の不思議と謎」山田康弘監修
実業之日本社 発行
今シリーズは、担当の負担を軽くするために、資料を作らず読み合わせをして、みんなで議論することにしましたので、内容の報告は、その回での話題1つを抜粋して掲載することにします。

8月の学習
〇8月7日
パート3
8~10 小さな丸木舟で海を渡る?築かれた交易ネットワーク………………井村e
11~13 住みやすい土地はどこ?定住で「ムラの掟」も生まれた…………吉江

〇8月21日
パート3
14~17 東京23区から見つかった、たくさんの縄文遺跡……………………本村
パート4 知っておきたい 縄文土器・土偶の秘密
1~3 土器は煮炊きの道具というけど…矢崎

9月の学習予定
〇9月4日
パート4
4~9 金色に輝く妊婦の土偶 国宝・縄文のビーナス…………………………池田
10~13 そのポーズ、どんな意味? フシギな土偶たち……………………中野
〇9月18日
パート4
14~16 なぜ人は縄文にひかれるのか?………………………………………井村j

縄文時代の不思議と謎
パート3 どこで何が起こっていた? 縄文ニッポンの風土と出来事

森林観察学習部会 本村光子さんの資料より

東京23区から見つかったたくさんの縄文遺跡
縄文時代という時代区分が誕生するきっかけとなった大森貝塚を始め、都内には多くの縄文遺跡が残されている。
〇縄文海進により、多くの集落の痕跡が海に流されたと推測
〇江戸時代の湿地造成のためにも多くの縄文遺跡が失われたと推測
⇒もっと多くの縄文人の集落があったはず

温暖化で食生活が豊かになった! 縄文海進と海の幸
日本はこれまで氷期と間氷期を交互に繰り返し、最近の氷期は15,000年前まで。その後温暖化が進み、海面が上昇。海洋性気候の影響で気温は現在より平均で1-2℃高かった。
◇針葉林帯が縮小し、落葉広葉樹・照葉樹が広がる ⇒ドングリなどの堅果類⇒縄文人の食生活の支え
◇マンモス、オオツノジカの絶滅、イノシシ、鹿、ウサギなどの中小動物の増加⇒縄文人のタンパク源
◇縄文時代早期に海水面が40m上昇し、湾・入江 ⇒魚介類の集る漁場⇒縄文前期、更に海面が4-6m上昇
縄文海進の原因は?
地球の温暖化によって氷河(19,000年前の旧石器時代に北米や北欧にあった巨大氷床)が融けたため。
しかし、世界的には同じように海進が起きていない。
日本では地形の変化で黒潮の流れが変わり、日本列島のそばを流れるようになって温暖化
⇒ 東日本は海の幸、堅果など食糧の調達がしやすかった

縄文文化はとってもユニーク? 世界四大文明からみた縄文
縄文時代(16,500年前~3,000年前)と同じ頃、世界四大文明が栄えていた
✧エジプト文明 (紀元前3,000年頃)
✧メソポタミア文明(紀元前3,500年頃)
✧インダス文明 (紀元前2,300年頃)
✧中国文明 (紀元前6,000年頃)
縄文文化はこれらに引けを取らない立派な文明=縄文文明 × これは間違い
文明とは食糧の生産を行わない都市が存在する
山内丸山遺跡は都市の定義にあてはまらない
ただ、縄文文化はクリの栽培、大型建築の建立、漆栽培と漆工芸品など高度な植物利用技術・土木工事技術など世界中の新石器時代文化にはひけをとらず、ユニークな文化

コラム:縄文時代のペット事情
3万年前にイヌは狩猟や番犬目的で家畜化、1万年ほど前の西アジアではイヌと人との合葬
縄文早期~前期(7,300~7,200年前)愛媛県上黒岩岩陰遺跡から埋葬されたイヌの骨が出土=国内最古
縄文時代イヌの埋葬は全国で200例
イヌは猟犬・番犬
ネコ:約1万年前に山猫が家畜化
大陸から日本に入ってきたのは弥生時代(穀物をネズミから守るため)。

(更新日 : 2025年08月29日)