森林文化学習会 5月

R07年度学習会 ~縄文文化~   [森林観察学習部会]

2025.5.1 5.15

5月1日から、今年度の学習会を開始しました。
今年のテーマは、今まで取り上げてこなかった縄文文化としました。
<今年度の使用テキスト>
「縄文時代の不思議と謎」山田康弘監修
実業之日本社 発行
今シリーズは、担当の負担を軽くするために、資料を作らず読み合わせをして、みんなで議論することにしましたので、内容の報告は、その回での話題1つを抜粋して掲載することにします。

5月の学習項目は以下の通りでした。
〇5月1日 場所 当会事務所
担当決め
縄文以前の時代を知っておこう……………井村j

〇5月15日
パート1 意外と知らない!縄文時代の素朴なギモン11
 1~4 縄文人の出自の謎など……………本村
 5~8 なぜ「縄」の模様にこだわったのか?……………吉江

6月の学習予定
〇6月5日
パート1 意外と知らない!縄文時代の素朴なギモン11
 9~11 縄文人の数の概念など………南波
パート2 意外と楽しく暮らしていた! 縄文人の衣食住
 1~3 老若男女の役割分担は?など…矢崎

〇6月19日
パート2 意外と楽しく暮らしていた! 縄文人の衣食住
 4~7 洗練されていた保存の知恵……井村
 8~12 機能的だった縄文漁具………吉田

縄文時代の不思議と謎
パート1 意外と知らない!縄文時代の素朴なギモン11
手足が長く、スラッとしていた縄文人の体格の秘密
縄文人の体格の特徴でまず挙げられるのは、非常に身長が低かった点だろう。
時代ごとのおよその平均身長を纏めると。

時代 男性 女性
旧石器時代 155センチ 144センチ
縄文時代 158センチ 148センチ
弥生時代 164センチ 150センチ
江戸時代 155センチ 144センチ
現代の日本人 171センチ 158センチ

※沖縄県で約18,000年前の地層から発見された港川人

平均身長は、基本的に栄養状態で決まってくる。
縄文人の食生活は肉や魚、木の実などが中心だった。弥生時代には、もともと身長が高かった渡来系の人々の影響もあるが、優秀な食料である米と肉や魚などバランスよく食べるようになり、栄養状態がよくなったことで平均身長が伸びた。だが、仏教が日本に入ってくると不殺生の考えが広まり、今度は肉食を避けるようになった。その結果、栄養状態が下がって平均身長がも低下。しかし、近代以降はふたたび積極的に肉を食べるようになり、栄養状態が改善されてきたととともに、生活習慣が変化したので、また背が伸びてきたものと考えられている。
身長以外に骨からわかる縄文人の体格の特徴としては、肩幅が広く、腕や脚も強靭で筋肉粒々だったということだ。女性も臀部が非常に発達していたようだ。

出典:テキストより

ところで、背が低く筋肉が発達していたというと、手足が短い、ずんぐりむっくりした体型を思い浮かべるかもしれない。しかし、縄文人は、弥生人より手足が長かったことが、骨の調査からわかっている、弥生人のほうが背は高いものの胴長短足でお世辞にも現代的なカッコイイ体型とは言えないのだ。
さらには、縄文人の肘から先と、膝から下の長さは、現代人よりも相対的に長いという研究データもある。つまり、縄文人は背が低くても、手足がすらりと伸びたスポーツマン体型だったと考えられている。

(更新日 : 2025年05月28日)