9月4日 市民の森 秋の観察会(信州大学出前講座)

キクイムシの種の同定方法を聴く

~面白い昆虫の話~  

[森林観察学習部会]

2022.9.4

本事業の信州大学出前講座「面白い昆虫の話」は、過去2回、総会の講演会として企画しコロナのために中止した講座です。コロナ禍でも屋外なら実施が可能だろうと、信州大学と交渉し実現しました。また、出前講座は2時間という制約がありますので、午後は自主観察とする予定でしたが、講師(藤山静雄氏 信州大学 理学部 特任講師)のご厚意で午後もお付き合い頂きました。
1週間前にコロナ感染者が減らない状況でしたが、下記のコロナ対策をとり実施することを講師の藤山氏に了解を頂き、実施を決定した。
〇定員の縮小(15人弱)
〇マスク着用
〇密を避ける
前日も雨が降り続く天気でしたが、当日は晴れの予報を見て先生にも確認して最終的に開催とし、参加者14名(スタッフを含む)で実施しました。
講師の専門は、分類学ではなく昆虫生態学なので、昆虫の生活型を中心にお話頂きました。
コースは、駐車場→沢沿いの小径→南コース→(池 昼食)→野鳥の小径→山頂コース→駐車場
を巡り現れる昆虫を中心に細かな解説、そして、森の環境を見て歩きながら、我々の今後の活動にも参考になるアドバイス頂きました。
〇昆虫の世界をマクロにとらえ分類し、分類ごとにその生活型を捉えると、とらえやすい。
〇人間の目線で考えるのではなく、昆虫も住みやすい環境にしていかないと、人間も滅びることになる。
〇特別の種を保護して増やすのではなく、多様性を維持していくのが大切。
〇子どもたちに、自然の中で自分で考える力を付けさせないと、未来はない。
まる池が濁っているのは、池の底の落ち葉の上に泥が積もっているのが見えるので、ゴルフ場開発による土壌の浅さが、ろ過できずにドロ粒子を含んだ水が池に流れ込んでいるせいではないか?
一見、開発後に緑が戻ってきたように見えるが、まだまだ土壌が深くなっていない。

などなど、参加の皆さんも、日頃と違った視点で森を観察することができたと、好評でした。

(更新日 : 2022年10月02日)