~ 製材研修会 ~
6月21日(日)に、約2年前に元会員から寄贈を受けた、大径木ナラ材の製材を行いました。コロナ禍で、参加者募集を行わず川手、井村jの2名で実施しました。
ナラ材は既に地面に接した皮の部分が腐食し、きのこが生え始め、板にひく製材時期と判断しました。また、本格的な夏になると当会事務所の裏庭は、日当たりが厳しく、暑くて作業できないのでこの時期に“決行”しました。
①大径木のナラ材のスペック
製材対象のナラ材(コナラ)の重さは以下で計算できます。
ナラの木材比重 :気乾比重 0.67グラム/㎤
末口最小径 :50cm(元口の最大径:73㎝は製材機の刃(ブレード)径より大きい)
長さ :2m
体積 :末口2乗法 材積=最小径の2乗×長さ 0.5×0.5×2=0.5㎥(500,000㎤)
重さ :500,000×0.67=約335㎏
本材を提供下さった方はこのナラ材を軽トラに乗せ、お1人で下ろしていきました。乾く前はもっと重かったと思います。
➁ナラ材を簡易製材機に乗せる(9時~10時30分)
この重量の材を製材機のレールに乗せるため、写真のように、単管パイプとチェーンジャッキ(レバーホイスト)を利用し元口を吊り上げ、製材機の反対側から手動のパワーウインチで引っ張りました。
③ナラ材の製材(11時~15時:昼食時間を含む)
元口径が大きいので、チェーンソーで側面を少し切り、刃(ブレード)が通過するようにし、板の厚さは約5㎝としました。
しかし、ブレードを移動し切り始めると材が“非常に硬く”すぐにブレードが止まり、ブレードを引き戻すとブレードが外れます。ブレードをナラ材から引き出し、再度プーリに設置するのに大変苦労しました。初めの一枚の板を製材するのに2、3回ブレードが挟まるトラブルが発生し、だいぶ時間を要しました。
ブレードが挟まる要因は、材の押さえが不十分で、材が“ぶれる”ことが影響しています。
この作業を、繰り返し、板に製材していきました。途中でブレードが外れ曲がったので、新しいブレードに交換し継続しました。ブレードが挟まらず“一発”でブレードが通り素直に板材にできたのは、最後の一枚を切る段階でした。
④製材した板の乾燥準備(15時~16時)
製材した板材は、全部で9枚です。板材の乾燥のため材が蒸れず反らないように、井村さんの指示で積みました。5cmで2mのナラ材は、本当に重いです。
⑤ナラ材の利用について
この板材の乾燥は、1,2年掛かりそうです。
⑥反 省
製材する度に、材の押さえの不具合に悩まされています。何か良い方法がないか、各位のお知恵を拝借したいです。
尚、刃(ブレード)幅ギリギリの大径木も製材することができますので、製材をご希望の方がいらっしゃいましたら連絡ください。
久々の作業でチョット疲れました。
(更新日 : 2020年07月01日)