2019.11.14
11月14日、閉山になる市民の森のエゾエノキの樹皮を日光に透かして見ると、光る糸が沢山見えました。上の写真右側の矢印の先の縦線、遠景はボケていますが、左側の矢印の先の光った縦線、その他にも何本もあります。
今の季節のこの糸は、オオムラサキの幼虫が越冬のため枝から根元へ移動した証拠です。
根元の落葉を少し捲ってみると、すぐにオオムラサキの幼虫と出会うことができました。 11月5日の月例観察会最終回では観察することができず、皆で残念がっていたのですが、確認ができ安心しました。 |
新聞、テレビのニュースなどで取り上げられたので、既にご存知の方も多いと思いますが、環境省が2003年から実施している生物多様性に関する「モニタリングサイト1000」と呼ばれる調査結果が発表されました。その中で1年あたりの減少率15%以上を示した蝶6種の中にオオムラサキが入っていました。
この15%以上の減少率というのは、絶滅危惧1A類の基準に当たります。原因は、オオムラサキ幼虫の食草エノキ(この辺ではエゾエノキ)が自生する里山が減っていることが考えられます。
その意味でもオオムラサキのいる市民の森は貴重な存在です。
この貴重な市民の森を来年も見守っていきます。
(更新日 : 2019年12月02日)