10月は台風19号や大雨により、日本各地で甚大な災害が発生しました。
作業地である市民の森・吉田山も40年ほど前には、ゴルフ場に開発され大きな災害が発生しました。
昨年7月におこなった「市民の森樹木巡り」では、講師の野沢さんより吉田山の地質は古く、石英閃緑岩という様々な鉱物が混合した岩石からなり、それぞれの鉱物の膨張率が異なるため崩壊しやすく(マサ化)、断層(中央構造線&糸魚川静岡構造線)にもまれ風化が進みボロボロしていると教わりました。
23日、正にマサ化した崩れ崖縁に立つ直径50cm樹高20m超えの赤松を伐採しました。立派ですが立派なるが故に、台風などの強い風雨がくれば周囲を巻き込み倒れ、更に崩壊地が広がる危険性があります。
崩れ崖を横へ進むと、長さ約10m高さ5m程の防護壁が現れます。発見した時は、すわ密林から現れた遺跡アンコールワットか!と大変驚きました。
その周辺上下部は湿地帯(前号紹介地図の補助金非対象・除地部分)で、クリンソウやツリフネソウの群生もあり、来年のクリンソウの花の時期が楽しみです。 防護壁下方域には、水車小屋や炭焼き小屋があります。今年度も後わずかですが、災害発生抑止に少しでも寄与できるような森林整備であるよう祈りながら、残りの日々作業に当たりたいと思います。
(更新日 : 2019年11月08日)